このページは番組審議会の主な発言内容をまとめたものです。

開 催 日
平成28年10月6日(木)第605回
開催場所
熊本放送 会議室
出席委員
小野委員長他委員5名と秋岡社長他会社側8名が出席
議   題

テレビ番組 『命の記録〜写真家・桑原史成の水俣』



テレビ番組について 

『命の記録〜写真家・桑原史成の水俣』
放送:平成28年10月1日(土) 午後1時00分〜1時55分放送まで
この番組は、胎児性水俣病感謝を撮り続けてきた写真家・桑原史成さんの活動を通じて、公式確認から60年を迎えた水俣病の患者と家族の、これまでと今を描いたドキュメンタリー。

委員の発言

◎カメラマンを通じて水俣病、患者や家族の方々の苦悩を見せたのは、優れた手法。

◎写真家の写真を通して水俣病の60年を見ることが出来たことは、企画意図として良かった。

◎時間をかけて丁寧な番組作りがなされている。ややもすると難しくなりがちなテーマを、分かりやすく、詳しくない人が観ても理解できるような工夫がなされている。

◎胎児性水俣病患者というが、一般的な病気ではないし、患者は完全な被害者という思いがした。

◎10年後でも20年後でもこの番組を再放送してほしい。それくらいの意味がある。

◎取材対象と仲良くなって、いろんな事を言える関係を作らなければ素晴らしいドキュメンタリーは作れない。長い間の関係から生み出すドキュメンタリーだ。

◎最後の集合写真は涙が出るくらいの場面で、感情移入した。音楽の使い方も良かった。

◎水俣病を知らない人も学ぶことが出来る番組。番組を通じて水俣病についてすっと入って、いろんな事を考えながら1時間あっという間に過ぎた。

◎映像の出し方がショッキングでもあり綺麗でもあり、現実を伝える力が、迫力があった。この番組を審議できてよかった。

◎1人の写真家の、水俣病とや地域との関わりを通じて、難しい、奥の深い問題にアプローチしていく視点が面白い。よく出来ている。長い水俣病の問題が時代の動きと重なり合って興味深かった。

◎すごい番組。水俣病の番組は山ほどあるが、その中でも非常に迫力があって優れたもの。

◎個人情報の写真のあり方が難しい中、集合写真を撮って、皆が喜んでくれているというのは、もうそれだけですごい。

◎集合写真撮影のシーン、できれは昔の写真と今そこにいらっしゃる患者さん、家族の方々の対比をもっと見たかった。

◎集合写真の場面がちょっと物足りない感じ。アフターの編集が出来たら、その感動がもっと持続できたのではないか。

◎60年間水俣と向き合ってきた写真家が、未だ隔たりがあるという現状をどう見てきたのか、最後に少し言葉がほしかった。

◎ナレーションには全くテロップがなかった。あった方が、テレビを観るいろいろな方々により分かりやすい。そうした配慮があればよかった。

会社の発言

○水俣病の公式確認から60年、還暦となる胎児性の子供たちを取材するのが一番象徴的と考えた。桑原さんについては以前から取材をしており、集合写真を撮りたいという話を聞きつけて取材を始め、これを番組展開の軸とした。

○桑原さんの人柄、作品の力、そして患者さんとの関係があっての番組。

○テロップについては難しいところで、テロップがあるとどうしてもそこに目が行ってしまう。映像として見せたい箇所もあり、番組の意図として受け止めて欲しい。

○集合写真の撮影日(4月16日)は正に本震の日。前震が一段落した4月15日夜に水俣に向かい、桑原さんの前準備を取材して当日に備えた。

○集合写真の撮影は、参加者の体調を考えて5分と決められていた。また、本震のためカメラが1台に制限された。それらが重なり、番組で使った映像が撮影できたほぼ全ての映像であった。

<番組審議会事務局>

審議会インデックス
RKK番組批評
ラジオ:毎月最終土曜 午前6:00 テレビ:毎月最終日曜 午前6:30 放送中

e-mail