このページは番組審議会の主な発言内容をまとめたものです。

開 催 日
平成22年2月4日(木)第539回
開催場所
熊本放送 6階 第4会義室
出席委員
蓑茂委員長他委員6名と笠社長他会社幹部8名が出席
議   題
テレビ番組『新 九州遺産 万田抗 〜ヤグラが映し出す光と影〜 』

■『放送と通信の融合の研究を』
笠 日出臣
社長

「2011年7月24日の完全にデジタル化に対して国民の認識率が98%。年末現在、地上デジタル対応受信機の普及率は6000万台を突破ということで、ほぼ順調に送り手も受け手も準備が進んでいると思う。そんな中、技術やハード面以外に質的な動きがある。それは放送と通信の融合である。通信は加速度的にすごい勢いで発展している。放送はまだその前の段階でちょっと遅れをとっている気配があるが、質的には飲まれないよう、早く通信のいい所をこちらのメディアに繋げるような研究をしないといけないと思う」


テレビ番組について 

『新 九州遺産 万田抗〜ヤグラが映し出す光と影〜 』
放送 平成22年1月1日 金曜日 午前7時28分〜午前8時24分まで。
この番組は、三池炭坑をテーマにした4本のドキュメンタリー作品の最後のバージョン。歴史や遺産に重きを置いており他の作品とは異色である。

委員の発言

◎骨のある番組で、時系列的にわかり易く面白く、非常にお金も時間もかけてあると思ったが、全てにおいて負の遺産を盛んに出していて、頑張っている話があまりなかった。

◎実際万田坑にも行ったが、語り部達は戦後復興を自分達は担って きたという自負の下で歴史を語っていたような気がする。今回の番組とは印象が違った。

◎影の部分をかなり克明に取材してあって、胸を締め付けられるような場面が多くあった。

◎全体的になかなか力の入った番組だと思ったが、テレビ局として フィルムとして残るものを一体どのような考えを持ちながら作ったか教えて欲しい。

◎これまであまり光が当たらなかった部分に焦点を当て、 風化や忘却の前にきちんと伝えておく使命感から制作された社会派の番組だと思った。

◎制作者は意図しなくても、登場した方々が若干誇張しながら話しているのではないかというのが微妙に伝わってきた。そういう意味で公平性、公明性、あるいは中立性に疑問を持った。

自分は新聞記者として実際に取材したが、インタビューの内容は誇張どころか、あんな表現で留まるものではない。中国人の方が鞭で打たれて労働されたと言うが、実態はそんなものではなかったと知っているが故に少し物足りない部分があった。

◎色んな労災で亡くなられた方、また強制連行された方々の礎の果てに当時の石炭産業がどれだけ最先端のものだったか紹介する映像が欲しかった。

◎今回のようないいドキュメンタリー番組は、NIE: ニュースペーパーインエデュケーションのように学校でも取り入れて子供たちにも見て、感じて、考えて欲しいと思った

会社の発言

○民衆の側に立って作ろうと当初から決めていたので、影の部分が濃くなることも予想していた。

○暗い重い歴史の中でもやはり人間というのは生き抜くものだというのを伝えたかった。それを見ている方が感じとってもらえたらいいという思いはあった。

<番組審議会事務局>

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